人事制度のつくり方

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【森中】「人事評価制度をやめる」という選択とその背景について考えてみる(1)

最近、「人事評価制度を中断ないし廃止した」という経営者の方と会う機会が偶然にも続いた。何れも外部の専門家を雇って一から評価制度を作り、1~2年運用してから中断ないし廃止に至っている。個人的には自身の携わった仕事でそのような兆候が出ていないか、内心びくびくしながら聞いていたが、内容を整理すると幾つか共通項が抽出できた。具体的には、

 

 ・評価シートの記入など、現場の管理者が評価をする際に手間がかかりすぎて、通常業務に支障をきたすことがある(そのため管理者から不評である)

 ・その割に、最終的に管理者から経営陣に提出される評価結果は適正さを欠いており(甘い辛いが目立つ)、結局経営陣で大きく修正しなければならない

 ・最終評価結果について、上司から部下に内容を説明するも納得せず、部下のやる気を下げている。組織全体の空気が悪くなってしまった部門もある。

 

といった具合である。社員のために良かれと思ってスタートした評価制度が、やればやるほど組織にとってマイナスになるため、一時中断、ないしは経営者が全員を評価する方が確実だ、ということで廃止を選択している。

 

もっとも、上記のような課題は程度の差こそあれ、どんな会社でも生じているものである。人事評価制度というものが、制度自体よりも運用の方がいかに重要であるかを示す典型例であり、課題解決の方向性としては、評価者研修を通じて評価者のレベルを向上させたり、より運用しやすい形で制度をシンプルに構成し直す、といったことが必要になる。

とはいえ、課題を抱えながらも制度自体は継続的に運用されていくのが通常であり、中断ないし廃止にまで至るケースはそう多くない。

 

なぜそのような決断に至ったのか。その経緯に関して突っ込んだ質問をしてみたところ、経営者の方の評価制度に対する基本的な考え方、スタンスに問題があるのではないか、そう感じさせられるエピソードが語られた(次回に続く)。

執筆者

森中 謙介 | 人事戦略研究所 マネージングコンサルタント

人事制度構築・改善を中心にコンサルティングを行う。初めて人事制度に取り組む中小企業がつまづきやすいポイントを踏まえ、無理なく、確実に運用できるよう、経営者に寄り添ったコンサルティングを旨としている。