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【富森】テレワーク環境における1on1ミーティングの活用

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、我が国においてもテレワーク(在宅勤務)が急速に普及しました。ただ、ひとまず「職場に集まるのをやめ、各自が別の場所で仕事をする」という形は整えたものの、実際の働き方のスタイルを切り替えるまでには至っていない企業も多いと推察されます。特に「コミュニケーションの不足」「オン・オフの切り替えの難しさ」といった点が問題となっている場合が多いようです。

 

本稿では、このような問題を解決する一手段として、1on1ミーティングを取り上げます。1on1ミーティングとは、上司と部下が一対一で行う面談であり、本来は「部下の成長支援」「信頼関係の構築」が主な目的として行われますが、実施方法によっては「コミュニケーションの充実」「オン・オフの切り替え」にも活用できます。以下では、一般論としての1on1ミーティングのポイントにも触れながら、テレワーク・オンライン環境下で実施する際のポイントを整理します。

 

○ 高頻度・短時間で実施する

一般に1on1ミーティングは高頻度(月1回~週1回程度)かつ短時間(長くても30分程度)で実施されますが、テレワーク環境下では、日々のコミュニケーション不足を解消するため、この頻度をさらに高めることが効果的です。例えば、これまで一度も実施したことがないのであればまずは月1回から始めてみる、これまで月1回行っていたのであれば週1回に増やしてみる、といった具合です。テレワークに移行し、多くの社員にとっては毎日の通勤時間分の余裕が生まれているはずです。この時間を活用しない手はありません。週始まりや週終わり、あるいは業務開始時や終了前などの節目のタイミングで定例的に行うことで、オン・オフ切り替えのきっかけとなることも期待できます。

一方で、ミーティング時間は短く保つのが良いでしょう。オンライン会議システムによる通話は、慣れない操作に戸惑ったり画面を凝視し続けたりするため、対面での会話より負担がかかる傾向にあります。まずは15分程度の短時間から実施することが望ましいといえます。

 

○ 仕事の話題のみにこだわらない

一般に1on1ミーティングは「部下の成長支援」「信頼関係の構築」を主目的とするため、業務管理・人事評価といった話題にとらわれないことが重要です。一方で、テレワーク環境下においては、ふだんの部下の仕事ぶりが見えないため、どうしても業務状況の把握にばかり意識が向いてしまいがちです。せっかくの1on1ミーティングを単なる業務報告の場にしてしまわないよう、「近況報告」「健康状態の把握」といった、幅広い話題を意識的に取り入れるのが良いでしょう。

特に、テレワーク下においては、自宅の勤務環境に関して困っていることがないかなどについて確認していくことも重要です。状況を把握できないまま、知らないうちに生産性やモチベーションの低下を招く事態は避けたいものです。

 

○ 傾聴をより意識する

1on1ミーティングをはじめとするカウンセリング・コーチングの場面では、傾聴の技法(相槌、うなずき、要約、共感、等)が効果的に活用されますが、オンライン会議システムによる通話では、対面よりも相手から伝わってくる情報が少なく、聴いてもらっている実感が得にくくなりがちです。まずは、音声通話だけでなくビデオ通話を使用して、お互いの顔が見える状態で実施することが望ましいでしょう。その上で、うなずきや表情の変化を大きくするなど、普段以上に「傾聴」を意識した反応が求められます。見えていないからといって、片手間に作業するといったことはもってのほかです。

一方で、オンライン会議システムならではのメリットもあります。例えば、マイクの切り替えを活用すれば、相手が話し終わるまで遮らずに聴くことを自然と意識できます。また、話の内容を画面共有機能でメモしておき、ミーティング後にお互いが保管しておくのも効果的です。

 

今後も、世の中がテレワーク中心にシフトしていく流れは止まらないと見込まれます。WithコロナからAfterコロナに向けて、働き方の形だけでなくコミュニケーションのとり方もアップデートしていかなければならないでしょう。本稿が、そのような変化の一助となれば幸いです。

 

執筆者

富森 大地 | 人事戦略研究所 コンサルタント

大学院では農学を専攻。学業の傍ら、学習塾で中高生を対象とした個別・集団指導を6年間勤め、人が変わる瞬間に関わる喜びを知る。一度は教師を志し、教員免許を取得するも、「人を育て、人を活かす」仕事がしたいという思いから新経営サービスに入社。人事制度構築・運用のコンサルティング業務に携わりながら、単なる枠組み作りだけでなく、そこに収まる一人ひとりの笑顔も作り出せるようなコンサルタントを目指して、日々修行中。