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【本阪】評価項目を考える~時間軸の存在~

評価項目を考えるとき、皆様の会社では何に着目しているでしょうか。
今回は、プロセス面(ここでは、業績や成果指標以外のことを指します)で、規定された項目を作る時の留意点を一つ解説したいと思います。

 

等級(社員のレベル)ごとに期待する評価項目を用意している会社の場合、一つ観点として持っておきたいのは、「その項目は、評価期間中に評価がつけられそうですか?」という点です。

 

例えば、3等級の社員で「クレーム発生時、一人で初期対応が適切に出来る」という等級の基準があり、それを評価項目に用いて「等級毎に期待する行動をとれていたか」を評価すると決めたとしましょう。しかし、実際「クレームの対応」はどれくらいの頻度で発生するでしょうか。

 

あっても1年に1、2回あるかどうかという場合。もちろん、「クレームの際に初期対応を適切にできること」を社員に期待し求めること自体は必ずしも間違っていませんが、評価期間中(多くの会社では6ヵ月や1年でしょうか)に、ほぼ発生していないクレーム対応という評価事実をもとに、適切に初期対応が出来ていたかを見極めることは、難しいかもしれません。

 

一方で、小売業で販売店に勤務する社員の場合、常日頃からお客様と接する機会が多く、販売店の責任にあるか否か関わらず、商売の性質上クレームに対応する件数が多くなってしまうという場合はどうでしょうか。
頻度が高ければ、評価事実を見極める機会も多々あるでしょう。また、初期対応の丁寧さ、速さ、回答内容の適切さが、お店の評判にも影響を及ぼすとも考えられることから、社員の仕事のプロセスとして評価すべき重要項目とも考えられます。

 

「人事評価(考課)は、期間が区切られている中での評価である」という時間軸を前提に、評価がつけられそうか否かは業務性質や実態を考慮して、重要である項目に厳選して考えると、評価者がつけやすい・ブレにくい評価項目になると思います。

 

ただ、期間中に評価がつけられないからといって、重要だと思うことを全く評価しない、ということは得策ではありません。
例えば、昇格の際に、過去の事実から実現可能かどうかを判定する、試験としてそのシチュエーションを再現した演習を行う…など、様々な方法で“評価”はできると思いますので、柔軟に考えることも大切です。

 

執筆者

本阪 恵美 | 人事戦略研究所 コンサルタント

前職では、農業者・農業法人向け経営支援、新規就農支援・地方創生事業に8年従事。自社事業・官公庁等のプロジェクト企画・マネジメントを行い、農業界における経営力向上支援と担い手創出による産業活性化に向け注力した。業務に携わる中で「組織の制度作りを基軸に、密着した形で中小企業の成長を支援したい」という志を持ち、新経営サービスに入社。企業理念や、経営者の想いを尊重した人事コンサルティングを心がけている。