【森谷】上司ができること(3)
(3)たまに出会うのが、真面目タイプです。
管理職として使命感を持ち、自分自身で本を買って学び、管理職の役割を正しく認識し、全て真正面から受け止めて責任を果たそうとします。
一見、すばらしい管理者に見えますが、問題が発生することもあります。
管理職研修のトレーナーをしている際に受講者と話をしていて、「部下の将来を背負うなんてできない」といった発言が出る人は、この真面目タイプです。
物の本を見ると、「部下が伸びるも伸びないも管理職次第」などと書かれています。確かにその通りですが、少し管理職に背負わせ過ぎだと感じます。
外部環境が大きく変化した場合、会社の戦略が悪い場合、部下の潜在能力が低い場合など、管理職の権限を超えた部分で問題があることは多々あります。
そういった意味で、管理職の役割を「業績責任」や「育成責任」と定義するのではなく、「継続して学び、実践し、PDCAを回し続けること」くらいに定義して上げたほうがよいのかもしれません。
(次回に続きます)