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<社内評価の強化書 書評>出世を目指す方・充実したビジネスライフを送りたいと考えている方へおすすめの1冊!

著者:株式会社新経営サービス 人事戦略研究所 森中 謙介
出版社:三笠書房
定価:1,400円(税別)

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あなたは、思っている以上に
自分の社内評価をコントロールできる――。
本当に?そう思うかもしれませんが、事実です。
そのためには、まず上司が陥りがちな「評価エラー」を知ること。
そこに、あなたの評価を下げないための、あるいは
あなたの評価を上げるための重要なポイントがあるのです。
――著者

 

 


 

会社に勤めていれば、誰しもが出世を目指すでしょう。
「実力さえあれば出世できる」というのは決して間違いではありませんが、それだけでは思うような出世はできません。
『社内評価の強化書』の著者である森中謙介氏は、中堅・中小企業の経営者・経営幹部を対象とした人事制度構築のコンサルティングに加え、評価者研修、セミナー講師など幅広く活動している、いわば若手の出世に詳しい人事のプロです。
企業内のおける上司の「評価エラー」を良く知り、それに対する対策を心得ている著者が執筆・出版したのが『社内評価の強化書』です。
他にも著書に『社員名までの人事評価・賃金制度入門』(共著/中央経済者)があります。
組織変革のプロフェッショナル集団である、株式会社新経営サービス人事戦略研究所のシニアコンサルタントとして活躍する著者だからこそ知りえる、そして伝えることのできる「出世のためのバイブル本」がこの著書『社内評価の強化書』です。

 

この本のテーマとなっているのが「上司の評価エラーを逆手に取って、社内評価を上げる」ことです。
どの企業にもあることだと思いますが、「自分を慕ってくる部下に甘い評価をする」「自分と同じ出身地の部下をひいき目に見ている」など上司の誤った評価によりそれほど実力がないにも関わらず、同僚からしてみればなぜあいつが・・・?と思うような人が出世してしまうことがあると思います。
逆に言えば、実力があり仕事の成績がよくても、上司の誤った評価により出世できずに居る人も多いのではないでしょうか。
そんな評価エラーをする上司を批判したとしても、注意することは難しいものです。
人間だからこそ、贔屓目と言うものがあるし、感情だってあるため部下を平等に評価することはとても難しいことです。
それならば、部下が上司の評価エラーを知り、自分の評価が下がらないように注意したり、自分の評価を上がるように工夫する・・・そのポイントとノウハウを提案しているのがこの本『社内評価の強化書』です。
上司の誤った評価を逆手に取れば社内評価を上げることができると言うのは、ビジネスマンにとってとても魅力的なものではないでしょうか。
この本のノウハウをしっかり身につければ、社内評価をコントロールすることができ、自分が思うように出世することができる、そして物心ともに満たされたビジネス人生を送ることができると著者が説明しています。

 

上司の部下への評価基準、いわゆるどのような事を元に評価を下すのかをはじめ、出世する法則、隠れた評価基準の見つけ方などのノウハウが詳しく説明されているので、この本の内容をしっかり理解すれば、これからのビジネスライフに大きな影響があるのではないかと思います。
上司の評価エラーを逆手に取ることで「半年後に大差がつく社内評価の高め方」を学ぶことができるでしょう。
社内評価が上がると、その行き着く先にあるのが「出世」だと著者が説明するように、社内評価に基づいて昇給、昇進が決められるものです。
当然のことながら出世すれば仕事が面白くなるし、もっと出世しようと仕事に集中するようになるでしょう。
出世すれば当然収入が上がり、生活も豊かになるなど、私生活も充実するのが方程式です。
もちろん、この本を読んだからと言って、誰もがスムーズに社内評価を上げたり、出世できるとは言いませんが、ビジネスライフにおける何らかのヒントになるのではないでしょうか。

 

この本を読み終えた私なりの感想を一言で言うと「一筋縄では行かない」です。
こういったビジネスのバイブル本を読めばすぐにでも出世することができると勘違いしている方は多いと思います。
でも、それは大きな間違いです。
本に書かれているポイントを押さえ、実行したからと言って、すぐに結果が出るものではありません。
実際に『社内評価の強化書』の最後にも書かれていますが、有能な著者でさえ成功するまでにさまざまな苦道を乗り越え、今の地位を築くまでに何年もかかったと話しています。
この本に書かれていることを常に頭に入れてビジネスライフを送ることで、いつかきっと自分なりに『成功した!』と思えるような出世に辿りつくのではないかと思います。
仕事内容によって、企業体制によってはもしかしたらこの本の内容に該当するものではないかもしれません。
「状況に合わせた応用が必要なケースがある」と著著が話しているように、この本のポイントを押さえ、会社に合った、そして自分に合った応用ができるように考えることで、社内評価を上げ、出世できるのではないかと思います。

 

著書のこれまでの経験の基に書かれた『社内評価の強化書』は、ビジネスマンにとって「読んで良かった」と思える本です。
上司の自分への評価、間違っていると感じる同僚などへの評価、その間違った上司の評価を逆手に取って社内評価を上げるポイント、そして出世するための方程式が十分理解できる内容になっています。
本に書かれていることを実行したとしてもすぐに結果が出るものではないかもしれませんが、長いビジネスライフの中できっと役に立つものであると感じます。
今の自分を変えたい、仕事をもっと楽しくしたい、より高い収入を得たい、そう考える方にとって読んでみる価値のある本であることは間違いありません。
「この会社はダメ」「転職しよう」と考える前に、自分なりに行動してみてはいかがでしょうか。
本の内容を基に自分が変わることで、もしかしたら最高の職場に成り得る可能性があるかもしれません。
その結果がでるのは半年後かもしれない、1年後かもしれない、もしかしたら10年後かもしれませんが、出世への第一歩としておすすめの1冊です。
いつしか充実したビジネスライフを送っている自分に気づく日が来るかもしれません。
もし上司の自分への評価に不満を感じたら、もし出世への道を真剣に考えることがあったら、その時にこの本に書かれていることがきっと役に立つことでしょう。
同じ本を読むにしても、その時その時の気持ちや立場が違えば捉え方にも違いが出ると思います。
この本のように、ビジネスのバイブルとされる内容のものは、一度だけでなく何度も読み返すことで、より著者の言葉が心に響いてくるものです。
ぜひ時間を空けて何度も読み返してください。
そうすることで、あなたの仕事に対する考え方が変わるのではないかと思います。