人事制度コラム

人事制度コラム

賃上げの意味

ベースアップや賃上げが世間をにぎわせています。

 

弊社でも、お客様を中心にアンケートを実施しましたので、ご参照ください。

https://jinji.jp/news/report/8635/

 

ダイジェストでお伝えすると、

 

 ・約60%の企業が、例年を超える賃上げを実施予定

 ・通常の定期昇給に加えて、3%前後を上乗せする企業が多い

 ・賃上げの理由としては、物価高への対応や、世間動向への追随など

 

といった結果でした。

 

バブル崩壊後のデフレの流れが、一転してインフレとなっています。

その理由が、コロナ禍の影響による原材料費の高騰というのは寂しいですが、

社員(=国民)の賃金が上がるのは喜ばしいことです。

 

人件費は投資か費用か。

私のお客様との間で、この議論が再燃しています。

 

今回の賃上げを社員に伝える際、弊社アンケート結果のように「物価対応」「世間動向」を理由にしてしまいますと、これは費用となります。

 

逆に、「上がった利益を社員に還元するのではなく、先に賃上げして利益を上げていく」「我社は社員が競争力の源泉。社員の待遇改善を図る」と言えば、これは投資となります。

 

賃上げを予定している企業については、伝え方に十分に留意いただければと思います。

 

執筆者

森谷 克也 | 人事戦略研究所 所長

企業の成長を下支えする人事戦略の策定・活用が図れるよう、
経営計画・人事システム・人材育成を一連で考える
人事戦略コンサルタントとして実績を積んでいる。
企業支援においては、①企業風土(社風、経営理念など)を大切にすること、
②中期的視点(業界環境、管理者レベル等)を持つこと、
③そして何よりシンプルで分かりやすいことをモットーとしている。