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【森谷】上司ができること(2)

(2)同じくよく見るのが、他責タイプです。

ある顧客企業の計画推進会議に出席していた時のことです。

進捗が芳しくないA課の課長が出席しており、現状報告をされました。

当然、周囲からは「なぜ進捗が悪いのか」という質問が飛びますが、その時のA課長の応えは「部下がやらないです。何度も何度も言ってるんですが…」でした。

 

管理職の仕事は「言うこと」ではなく「やらせること」であるという意識がなく、実は“部下のせいにして責任回避”し、非常にレベルの低い言い訳をしている、ということに気づいていません。

最も大きな問題は、実は責任回避しているということを管理者自身が認識していないことです(認識していれば、もう少し違う言い訳をされます)。

 

これは単に教育不足の要素が大きいと思われます。

最低限、管理職としての「基本のキ」くらいは教育しておきたいものです。

ただし、社内で研修講師を立てると、講師に対して「自分だってできていないじゃないか…」という反発心を生む可能性もあるため、外部研修の方が効果があるかもしれません。

 

(次回に続きます)

執筆者

森谷 克也 | 人事戦略研究所 所長

企業の成長を下支えする人事戦略の策定・活用が図れるよう、
経営計画・人事システム・人材育成を一連で考える
人事戦略コンサルタントとして実績を積んでいる。
企業支援においては、①企業風土(社風、経営理念など)を大切にすること、
②中期的視点(業界環境、管理者レベル等)を持つこと、
③そして何よりシンプルで分かりやすいことをモットーとしている。