なぜ企業には人事制度が必要なのか?
ヒトを活かし、組織を活かすサイクル(図1)
企業は、経営資源(ヒト・モノ・カネ・情報など)を活用・投入し、それ以上のリターンを得ることで利益を創出し、活動を継続しています。
多くの経営者は、経営資源で最も大切なのは「ヒト」であると回答します。モノ・カネ・情報を扱うのもヒトであれば、もちろんヒトを扱うのもヒトです。
では、そのヒトを活かし、ひいては組織を活かすためには、どのようなことが必要でしょうか?
図1は単純化しすぎた図ですが、例えばこのようなサイクルが企業内で回っていればよいということになります。人事制度の目的として言い換えるなら、「モチベーション向上、能力向上により、社員の成長を促すことが目的」だと言えます。
社員のモチベーションや能力を維持・向上させるには、不満足要因(会社の方針が不明瞭、上司との不仲、給与が低い、その他労働条件が悪い 等)を取り除き、満足要因(成長実感、他者からの承認、目標の達成、その他自己実現 等)を獲得できるようにすることが重要です。
そう考えると、人事制度を単に「給与・賞与を決定するために、社員を査定する仕組み」で終わらせるのではなく、不満足要因を減少させ、満足要因を増加させるための、会社の根幹となるシステムに変えていく必要があります。